櫻井孝太インタビュー
みなさんは、櫻井孝太(国際アウトドア専門学校)の名前を聞いて
何を連想するだろうか?
きっと、ストリートやバニーホップコンテストでの活躍を想像したと思う。
櫻井には失礼な話だが、決してリアルなレーサーを想像しないのは、
僕だけじゃないと思う。

2004年のジュニアチャンピオンを獲得した櫻井だが、
翌2005年のランキングは32位。ベストリザルトはウイングでの22位。
3回の予選不通過も経験した。
しかし、今期のジャパンシリーズ第2戦では10位入賞。
前日のタイムドセッションでは、4位のタイムで周囲を驚かせた。
櫻井を変えたものは何だったのだろうか?
インタビューを通じて、その秘密を探ってみた。
−−富士見でのベスト10入りおめでとうございます。
櫻井 ありがとうございます。でも、もっと上に
いけるつもりだったのに。悔しいです。
−−開幕戦は試走のクラッシュで予選DNS。今回は10位。
突然の飛躍で驚いています。何が原因なんでしょう。
櫻井 学校の合宿で富士見に来たときのことですが、
コーチしてもらった井手川(直樹)さんに、
「夢はある?」って聞かれたんですよ。
僕は「夢はストリートで喰っていけるようなライダーになることです」
そう答えたんです。海外のライダーってストリートだけで
喰っていけるライダーっているじゃないですか。
そういうライダーになりたいって答えたんです。
すると、井手川さんに、
「それは夢じゃない、目標が低いんじゃないの」って言われて、
YANSさんにも、「ダウンヒルで成績でないから、
ストリートの方向に逃げてる」って、そう言われちゃったんです。
あー、ちょっと図星だなーって思ってしましましたね。
そのときに、YANSさんに言われたんです。
「まずはダウンヒルのチャンピオンを獲ってみろ。チャンピオン
獲って、それからモノを言え」って。
それで、バーンってスイッチが入って、
それからは、トレーニングに明け暮れました。
−−それが今回の成績につながったわけですね。
櫻井 実は富士見では5位以内を目標にしていたんです。
タイムセッションは4位だったし、狙えるかなって思って
いたんですけど、そんなに甘くはないですね。
でも、今回はメカトラもあったし、練習中のタイム測定でも、
良い感触を掴めたので、これからもっと上位を狙っていきます。

−−それでは、全日本でも期待しています。
櫻井 実は全日本よりも次のウイングヒルズを狙って
トレーニングしています。
「ウイングの表彰台を狙うんでお願いします」って、
ヘッドコーチの(鈴木)雷太さんにお願いして、
ウイングまでのトレーニングメニューを作ってもらいました。
「ウイングまでの3ヶ月間、サボらずに毎日やりますから」って。
−−確かに、雷太選手はi-nacのヘッドコーチですが、
どうしてクロカン担当の雷太選手なんですか?
櫻井 雷太さんは、クロカンの世界で長くトップにいるし、
ダウンヒルのレースのことも知ってる人ですから。
ウイングまでの限られた時間で効率良くトレーニングするためには、
自己流でインターバルを繰り返すトレーニングやってても、
なかなか効率悪いし、効果が出にくいと考えたんです。
−−そういうことなんですね。
櫻井 技術はそんに無い訳じゃないと思うんです。
だから、とりあえず体力をつけることを重視して、
もちろん、レース前には走り込みも行います。
−−それにしても、随分と変わった印象を受けます。
真剣さが伝わってくるし、レーサーらしくなりました(笑)
櫻井 ここ(国際アウトドア専門学校)3年目で、来年で卒業なんです。
頑張らないと来年のスポンサーも決まらないし、
ちょっとした危機感を感じてるんです。もう必死ですよ(笑)
今のジャパンシリーズって、ダントツに速いトップ3がいて、
それ以下の中には諦めみたいなムードも感じるんですよ。
「どうせ無理っしょ」みたいな。
僕はそう考えるのは嫌だし、諦めていません。
今年は調子悪くないし、トップ3に近づきたいです。
−−ストリートは?
櫻井 もちろん、ストリートを極めることを諦めるわけでは
ないんです。
まずダウンヒルで表彰台に登って、優勝して、チャンピオン獲って、
それからでも遅くないし、そうすれば誰も文句は言えないですよね。